Commitment to quality

鞣し加工

私たちの目の前に届いた、皮ではなく綺麗に成形された革の状態だけを見て、本当の意味で革が動物の皮からできているのをイメージできる人は少ないかもしれません。素材である原皮をクロムでなめすときれいな水色に変わります。これをウェットブルーと言います。先ほどの原皮を、クロムなめし(金属鞣しの一種)で加工すると、なめし剤の影響で水色に変わります。しなやかな状態で、触るとふわふわしています。 

クロム鞣しでは、ドラム式の染色機械で革にそのものに色を付けます。 職人さんが、まるで洗物を取り出すように革を取り出し、一枚ずつ丁寧に重ねていきます。 見事なブルーに染め上げられた革。牛一頭分の皮をなめすのに使用する水の量はなんと2.5t。製造工程ではこんなにたくさんの水を使います。 職人さん方が丹精込めて作られた革は、しっとりつややかな光沢を有しており、眺めているだけで心安らぐような不思議な気持ちにさせてくれます。

漉割加工

革の一部を加工するのが「革漉き」 全体を加工するのが「漉割り」と区別されています。dünnに使用するレザーはまるまる一枚を薄く加工しています。小型の漉き機は比較的導入、運用しやすいのですが、これだけ大型の漉割機を使いこなし、ほぼ均一に漉き割り工程を行うには熟練の技が不可欠です。 加工中の模様は非常に素早く見えますが、職人の手つきは軽やかなので一見すると簡単に見えてしまうのですが、 大きな素材を均一に加工する技術は非常に高いものが必要とされています。

漉き割り専門で技術力の高い職人は貴重なため、 全国のタンナーからの依頼が絶えません。 革の抵抗が激しく、常に刃こぼれを起こす状態にあるため、こちらの漉割機ではローラー状の刃が回転をしながら革を漉くと同時に研がれていきます。表面の銀面が剥がされた残り革の方が、dünnで使われる革よりも厚くなります。

裏処理・縫製加工

漉割工程を経て厚さ0.4〜0.6mmに薄くなった革は、このままだと柔らかすぎて商品を成形することができません。その対策として、革の裏面(床面)に対する処理を行います。漉割工程で刃を研ぎながら漉割を行う際に飛ぶ鉄粉を浮き上がらせて取り除く為の「除鉄剤」も含まれています。一般的な裏処理工程で、1枚まるまるを90度垂らして作業できる環境は非常に少なく、そのため、ムラ無く溶剤を塗布することが可能になります。

厚さ0.4〜0.5mmの薄さであるdünnレザーは、通常は裏地などに使うための革です。実際の縫製作業は、大阪の工場で一つ一つ、丁寧に手作業での仕上げ作業を行っています。国内産の銀付き(吟付き、とも)のレザーを使用することで「軽やか」というdünnのブランドコンセプトに相応しい仕上がりになります。